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作家のことば<第四話>

漆芸家・鳥毛 清に聞く

art_products@japan

沈金という技法で独創的な漆芸作品を生み出し続けている鳥毛清さん。

漆器の魅力や、作品制作の醍醐味、漆芸の未来などについて語っていただきました。

(プロフィール)
●鳥毛 清(東京都江東区在住)
1955 年、石川県穴水町生まれ。石川県立輪島実業高校木材工芸科を卒業後、人間国宝前史雄氏に師事する。日本伝統漆芸展文化庁長官賞、日本伝統漆芸展東京都知事 賞、高松宮記念賞などを受賞。現在、日本工芸会正会員(東日本支部幹事)、日本文化財漆協会会員(常任理事)、東京藝術大学非常勤講師を務める。


漆芸の可能性

鳥毛さんが娘さんのために作ったのが、漆で描いた作品を印刷原稿として出版した絵本。「CDジャケットや小説のブックカバーなどもやってみたい。あと、三作目の絵本ですね」
鳥毛さんは漆をアートの素材として考えている。コラボレーションで量産が可能になるのも魅力だ。「お椀を100人の人に提供するのも漆の作家の使命だと思うけど、印刷物に形を変えて1万人の人にふれるのもいいんじゃないかな」

art_products@japan

しまい込まず、実用品として使ってほしい

「僕は箱をメインに作ってるけど、『しまわないでください、お客さんが来たら見せてあげてください』とか、『宝石でも何でも入れて使ってもらえるとうれしい』と言っても、やっぱり使ってもらえない」と鳥毛さん。かつて刀の鞘や甲冑、印籠、塗り籠などの漆製品は、屋外で実用品として使われていたのに……。
高価なものだからと過保護にしなくていい。
「実際使うと丈夫なものです、もっと世の中にあふれていていい。それが宣伝にもなります」

art_products@japan



用の美だけにとらわれずに

「日本の若い人は上手なんだけど、感性を表現して売り出す方法を知らない」。技術だけではなく、目を引くデザインも必要と考える鳥毛さんは、若い作家たちにがんばってほしいという。
鳥毛さんによれば、伝統工芸の世界は「用と美」にとらわれてきた。そもそも、道具として使えることだけが「用」だろうか。
「精神的に疲れた時にとふと見上げると、小さい漆塗りのパネルがあって、なんとなく心が安らぐ。これは精神的な用途だと思います」
art products@japan

(編集後記)
取材を終えて
「いちばん難しいところから彫っちゃう。動物の場合は目から」とおっしゃっていた鳥毛さん。最後の最後で失敗すると、積み重ねてきた工程が無駄になってしまうシビアさが沈金の世界にあることを知りました。
伝統工芸の印象が強い漆芸の世界ですが、従来なかった形での作品作りにチャレンジするためにも、海外へ出ないといけない……
鳥毛さんのそんなメッセージも印象的でした。



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